演題登録のお願い

このたび、「第35回NPO法人日本脳神経血管内治療学会学術総会(JSNET2019)」を平成31年11月21日(木)から23日(土)の3日間にわたり福岡国際会議場&福岡サンパレスで開催させていただきます。本会を主催させていただくことを心から光栄に思っております。この場をお借りして、ご指導いただいた先輩方、そして全国の会員の皆様に深くお礼申し上げます。

今回の学会の柱として

  • 急性期血栓回収術
  • 脳動脈瘤
  • 頭蓋および脊椎脊髄のシャント性疾患

を選択し それぞれのプレナリ―シンポジウムとして、

  • 1)血栓回収療法の適応と成績
  • 2)未破裂脳動脈瘤に対する血管内治療の成績:さらなる成績向上のために
  • 3)AVMに対する根治的塞栓術

の3つを選択しました。
大まかですが初日に血栓回収、2日目に脳脈瘤、3日目にシャント疾患を中心としたプログラムを組む予定です。

血栓回収術は急性期脳梗塞の治療の核となる手技であり、社会が我々に最も求めているものであります。今年さらに2種類のデバイスが使用可能となり、今後さらに発展していく領域であります。ご存じのように、この治療をより多くの患者さんに提供するためには「地域の救急搬送システム」、「迅速に手術を開始するための院内システム」、「迅速に血栓を回収するための技術」など様々な問題がありますが、プレナリーシンポジウムでは、それらを総合してよりよい治療成績(迅速な完全再開通、患者の転帰向上)を出すための取り組みを、発表していただきたいと考えております。

また動脈瘤は、現在ほとんどの施設で最も症例数が多い疾患であり、かつ、現在でも新しいデバイスが使用可能となっているため、今後も動脈瘤手術の中でカテーテルインターベンションが占める割合は増加していくと思われます。プレナリーシンポジウムでは各施設での安全性、根治性を担保した上での適応拡大のための取り組みや、その結果などをご報告いただければ幸いです。

またシャント疾患に関しては、私の盟友であります大分大学放射線科の清末先生と久留米大学放射線科の田上先生にお手伝いいただき、準備をしております。
この疾患は比較的稀な疾患であり症例数が限られているため、海外から複数のエキスパートの先生をおよびして、解剖から治療までを網羅してまいりたいと考えておいます。プレナリ―シンポジウムとしてAVMに対する根治的(完全閉塞)塞栓術を選択しました。AVMは比較的稀な疾患ですが本学会創立当初から主な治療対象疾患ではありました。残念なことにARUBA研究の結果などから、最近の学会ではAVMに対するセクションは少なくなっております。しかし離脱可能なマイクロカテーテルが使用できない本邦でも、血管撮影上の完全塞栓をかなりの確率で成し遂げている施設もあります。また海外では、経静脈的塞栓術というAVM治療の根本を覆す新たな方法が盛んにおこなわれております。現時点で本邦でもどのような症例であれば完全塞栓が得られるか、そのための工夫は、などご報告いただきたいと考えております。

5月下旬よりすでに演題募集は開始しております。今回の学会では参加していただく皆様も利便性を考慮して開催の1か月前(10月下旬)にはプログラムを発表したいと考えておりますが、演題締切が例年より約1か月早くなっております。ご多忙とは存じますが早めのご演題登録をお願いいたします。
では皆様に秋の福岡でお会いして、ご発表を拝聴できることを楽しみにしております。

2019年6月吉日

第35回NPO法人日本脳神経血管内治療学会学術総会
会長 廣畑 優
(久留米大学 医学部 脳神経外科講座)

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